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〜コンピュータ流通の光と影 PART VIII〜

第22回 兵庫県(下)

IX会社設立を推進する神戸市、民間企業はIDCを活用へ



【過去の記事はこちら】
西宮市は地域ネットワークに注力
 神戸市では、民間企業の共同出資によるIX(インターネットエクスチェンジ)整備会社の設立を推進している。IX整備会社は2003年度の早い時期に設立を予定。これにともない、民間のIDC(インターネットデータセンター)を活用した地域活性化策に力を入れていく計画だ。兵庫県が県内88市町に共同運営システムを推進する動きとは異なるため、県内にIDCをもつ企業にとっては、大きなビジネスチャンスとなる。一方、西宮市では地域ネットワークを構築する。03年3月末には総務省から補正予算を正式に受け、03年度から本格的な取り組みに入る。(佐相彰彦)
■システム構築の初期投資を市が支援

 03年度に設立を予定しているIX整備会社は、現在、出資企業を詰めている段階だ。

 神戸市では、02年2月から「神戸高度情報化(iDC、IX)研究会」を開催。@IXの誘致もしくは接続、A接続ISPの確保、IDCを活用した高度情報化の実現、B企業誘致、雇用の確保につなげる具体策――などを討議している。

 研究会の参加企業は現在79社。高田純・神戸市企画調整局情報企画部マルチメディア推進課主査は、「参加企業の何社かが出資することになるだろう」と見る。IX整備会社が設立された際には、「システム構築の初期投資を含めて、市で一定期間の財政支援をすることが重要だ」としており、3600万円を支援する予定だ。

 研究会の参加企業は、IX活用のビジネスモデルを提案しており、現在22種類のビジネスモデルが挙がっている。IX整備会社を設立するのは、「提案されたビジネスモデルをサービスとして実現し、神戸市産業の活性化につなげる」狙い。神戸市が地域ネットワークとして構築した光ファイバー網「神戸MAN」を最大限に活用する。

 これらのビジネスモデルを低コストで運営するため、市内にある民間企業のIDCを活用することも計画している。この動きは、兵庫県が県内88市町に参加を促している共同運営システムとは異なるため、神戸市にIDCをもつ企業にとっては大きなビジネスチャンスになる。

 神戸市は、「IX整備会社の設立場所から極力近いIDCを活用する」意向。出資企業のIDCを活用する可能性も高い。

 神戸市では、市民生活の質向上や既存産業の高度化、新しい産業の集積を図るため、94年6月に「神戸国際マルチメディア文化都市(KIMEC)構想」を策定。99年3月には、「KIMEC構想2010」を打ち出している。

 02年度は、神戸市所有の光ファイバーネットワーク網である「神戸MAN」のサービスエリアを拡張。ケーブルネット神戸芦屋と、ケーブルテレビ神戸、京阪神ケーブルテレビ、神戸市開発管理CATV、六甲アイランドケーブルビジョンの5社がエリア拡張を実施した。

 予算は、拡張に5707万円、神戸MANの維持管理に3267万円、調査費などに1000万円。03年度は、3305万円の予算を計画している。

■補正予算で地域ネットワークを構築

 西宮市は02年度補正予算で、総務省の「情報通信格差是正事業費補助金」をこの3月末に受けた。これを活用し、03年度は地域ネットワークの構築に取り組む。

 梁井義和・西宮市総務局情報推進部情報化推進担当課係長は、「総務省から補助金を受けたことにより、03年度はこの事業が中心となる。地域の情報基盤を整えることで、住民へのサービスを充実させる」としており、まずはインターネットによるスポーツ施設や公民館などの予約サービスを開始する予定だ。

 西宮市はIT戦略として、「西宮情報化推進計画」を策定し、01年度から05年度までの5年間を実施期間としたIT化に取り組んでいる。

 01年4月には市長を本部長とする「情報化推進本部」を設置。庁内には、各部局の総括課長で構成する「幹事会」と、各部局それぞれ2人のIT適任者で構成する「情報化リーダー」を設けることで、全庁的にIT化に取り組む体制を整えた。

 特定の課題については、専門的に調査・検討を行う「専門部会」を設置。「統合文書管理専門部会」、「電子入札・調達専門部会」、「電子申請・届出専門部会」の3部会で構成している。

 「この専門部会の作業のうち、統合文書管理が進んでいる」としており、03年度の前半までにシステムを構築、テスト稼動を開始する。本格稼動は、04年4月を予定する。

 庁内のパソコン導入については、現段階で1500人に配置した。03年度の前半までには行政部門を中心に2000人への配備が完了するという。「情報の伝達という点だけでも、電子メールを活用することで年間1000−2000万円レベルのコスト削減が実現できる」としている。

 西宮市は兵庫県が推進する共同運営システムに参加する方向でいる。共同運営システムに関しては、どの申請システムを共同利用すべきかを検討している段階。

 梁井係長は「構築する限りは、兵庫県である程度拘束して欲しい」と指摘する。「参加する市町が少なければ、共同運営システムの利用料が高くなり、共同で利用するメリットがなくなる」からだ。

 02年度のIT関連予算は、庁内のネットワーク基盤整備を中心に6000万円強だったという。03年度は、地域ネットワークの整備や文書管理システムの構築などを中心に、約10億4000万円を予定している。(BCN本紙 2003年4月7日号掲載)

◆地場システム販社の自治体戦略・・・ブレインワークスドーン 




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